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「アート&エコ マッチングプロジェクト 地球環境と美術」


エコロジスト(遺伝子組み換え、飢餓・貧困、フェアトレードなど)とアーチストのマッチングで、知識や知恵を感性や表現力で問題提起した作品展。(名古屋市民ギャラリー矢田 10月24日終了)

渥美半島の太平洋(遠州灘)側で海亀の産卵調査などをしている表浜ネットワークとマッチングした西島一洋の、太平洋に向かって日の出から日没までのパフォーマンス記録映像作品「太平洋採集行為」(撮影編集・/水谷イズル 18分)。
台風の余波でどんよりした曇り空の下、太平洋の荒波がゴォーと低い音を立てて打ち寄せる白く泡立つ浜辺が美しい。
そのモニターの前のちゃぶ台に「あなたの想う太平洋を、カメラに念写してください」とインスタントカメラが置いてある。
念写とは? フィルムを紙焼きしても黒いだけだが、思い描くことを意図していると思えた。「見る」のも「想う」のも、その人の脳の中の出来事なのだ。


平針の里山は、一時は名古屋市による里山保全案があったのに、開発業者に売られてしまったという。平針の里山保全協議会とマッチングした水谷イズルの映像作品「消えゆく里山」。
樹間に張ったスクリーンを透かして見える木々、枝葉のシルエットが風に揺れて、時間を忘れそうな静かな映像。


チェルノブイリ原発事故後80年代後半にも、エコロジームーブメントが起きている。
しかし当時の美術館や画廊は、「反原発」などというテーマは政治的だと嫌った。
政治的なことを避けるというその態度こそよほど政治的だった。
政治的なことは、避けては通れない。
エコロジストとアーチストのマッチングプロジェクトもそういう可能性を拓いていく企画だ。



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by o-k63 | 2010-11-01 12:34
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